レビウ

ロードス島攻防記  塩野七生 新潮文庫

世界史強化キャンペーン続行中。 ビザンチン帝国が滅ぼされた後、ロードス島はキリスト教の最前線となり、オスマントルコにとっては身中の蛇となった。島を守るのは数百人の聖ヨハネ騎士団。彼らは幾度となくトルコ軍を退けたが、1522年、スルタンのスレイマ…

SAW ジェームズ・ワン監督

→http://sawmovie.jp/ アダムが目を覚ますとそこは薄汚れた浴室だった。中央にはピストル自殺をした男。奥には医師のゴードン。2人ともが鎖で繋がれている。与えられたのはテープレコーダーと鋸、そして「六時間以内にアダムを殺せ」とのメッセージ。犯人の…

みんな元気。 舞城王太郎 新潮社

舞城本でミステリ(一応)扱いではないのは初めて。薦められた。 『みんな元気。』『Dead for Good』『我が家のトトロ』『矢を止める五羽の梔鳥』『スクールアタック・シンドローム』を収録。むー。舞城王太郎は好き、それでなんか違和感がある。じゃーそれ…

コンスタンティン キアヌ・リーブス主演

えーと、マトリックス・ミーツ・エクソシストなのかと思ったら全然違った。寧ろエクソシストなんかから続く悪魔払いの系統のハナシでした。地獄や悪魔の描写がちょっとマトリックス系になってる。ガジェットは面白くて、見た目は派手なんだけどハッタリが効…

コンスタンティノープルの陥落  塩野七生 新潮文庫

時は1453年、衰退したものの難攻不落と言われたコンスタンチノープルが、若きオスマントルコの皇帝・マホメッド二世に陥落させられるまでを描く歴史絵巻。これはいいなあ。歴史物のとりどりが詰ってる。 物語は群像劇式に、複数の視点から語られていきます。…

メモリスト

・ロードス島攻防記 塩野七生 新潮文庫 ・ザ・勝負 清水義範 講談社文庫

チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷  塩野七生 新潮文庫

世界史強化キャンペーン中。時は十六世紀前後、法王の庶子でありながら権謀術数を駆使してイタリアを統一しようとしたチェーザレの一代記。伝記でもなく、内面に踏み込むこともなく、「マキアヴェリズムの体現者」として独特のスタンスで描く。 (世界史はよ…

太陽黒点  山田風太郎  廣済堂文庫

山田風太郎の昭和三十年代が舞台のミステリ。ミステリと知らなかったら展開に戸惑うかもしれない。戦後十数年を経て、「戦争で若さを費やしてしまった」「そして技能も経験も何も残らなかった」世代と「安定期に将来が見えてしまった世代」の摩擦を軸に進む…

リスト。

・コンスタンチノープルの陥落 塩野七生 新潮文庫 ・太陽黒点 山田風太郎 ・「家計破綻」に負けない経済学 森永卓郎 講談社現代新書 ・はこにわ虫 近藤聡乃 青林工藝社

予定リスト。

名探偵の掟 東野圭吾 みんな元気。 舞城王太郎 舞城本はまだ中途。ミステリじゃないのは初めて。薦められた。中身がぐちゃぐちゃすぎて、のめりこめむほど疲れる。電車の行き帰りで読んでるわけで、座れてても降車したときにクタリとしてる。

機嫌悪いよ。ヒマないよ。 ピュタゴラスの旅 酒見賢一 妖異金瓶梅 山田風太郎

ブッコロ

なんかもうグダグダ。機嫌悪いよ。ヒマないよ。 最近読んだものメモ。ちょっとずつ書き足していこうかと思う。とかいいながら何もしないかも。 赤目のジャック 佐藤賢一 ウブメの夏 京極夏彦 キマイラの新しい城 殊能将之 御伽草子 太宰治 魔女 二巻 五十嵐…

ゴジラ FINAL WARS

見たから書く。ゴジラ映画としてはハチャメチャだった。でも、やたらと楽しかった。この感覚はちょっとデジャブで、「ゾンビ屋れい子」 を初めて見たときを思い出した。ゴジラシリーズは言わずもがな、過去の東宝特撮シリーズの他、スターウォーズとかマトリ…

猫は手がかりを読む(リリアン・J・ブラウン ハヤカワ文庫)

→http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150772029 地方紙の芸術欄を担当することになったベテラン記者のクィラランは、気取屋で気分屋で美食家の美術評論家マウントクレメンズとシャム猫のカウ・コウ・クン(ココ)と同じ家に住むことになる。芸術家た…

蘆屋家の崩壊 津原泰水 集英社文庫

ファンになる。決めた。文章上手いなあ。→いつも黒スーツのホラー作家「伯爵」と無職・猿渡の二人の豆腐好きが上手いものを食べに行ったりなんかしているうちに異形の世界に転げ落ちていく連作短編集。 って、まとめても全然面白そうに見えないよ。でも読後…

Kill Bill クエンティン・タランティーノ監督 ユマ・サーマン

なるほど良かった。 とどのところこれは母親賛歌お伽ムービー、オプションてんこ盛り、ってことでよいのでしょうか。そのガジェットは片寄るにも程があるんだけど。でも部分部分は気合入りまくりで楽しいので、すげーシナリオのバランスおかしくてもそれはそ…

イノセンス・蛇足

蛇足します。自分、ホラーとか怪談とか平気な口で、ゾンビものなんて笑ってられるんだけど、そこに人形が絡んでくるとたちまち恐怖を感じるようになってしまうんですよこれが。 色も判別つかないような暗がりで、丹精な人形がじっとこっちを見てる、良く見る…

レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード

デップ美味しいとことりすぎ。デスぺラード3があったとして、主演デップでも驚きません。バカアクションだけにならないように歯止めかかってたみたい。でもやっぱりメキシコ、ラテン、ギター、爆発・・・ http://www.sonypictures.jp/movies/onceuponatimei…

イノセンス(感想簡略版

セクシャル少女アンドロイドが暴走して人殺して自殺した!何度も!何かが狂ってる!追え!人形に魂はあるのか?そういやオレもあいつもサイボーク!↑あらすじいい加減、でも、いやあ、これは良かったです。大好き。極彩ですよ、バロックですよ、絢爛ですよ、…

イノセンス&レジェンドオブメキシコ

みました。

足洗い邸の住人たち。三巻 みなぎ得一 ガムコミックス

(ネタバレ) 人を選ぶごった煮妖怪ホームコメディアクションサーガ、一部で「これで終わりか?」と囁かれた第三巻です。終わってませんでした。でも、多分次で終わり。 今度は死にたがり画家、福太郎もなんだか強引に万魔学園のセンセ―として引張り出されて…

彩紋家事件 上下巻 清涼院流水 講談社ノベルズ

「コズミック」「ジョーカー」「カーニバル」なんかで『犯罪革命』と散々その存在が予告されていた「彩紋家事件」全二巻。奇術一家彩紋家が毎月十九日に十九ヶ月にわたって奇術で滅んでいく・・・・・・!!・・・革命? そもそも、清涼院流水の凄いところは…

イラハイ 佐藤哲也 新潮文庫

彼らは命令書を受け取るや否やただちに号令を発して(略)夜を徹して走り続け、弱い者を強い者が背負い、(略)重い食糧を投げ捨て、剣すらも路上に置き去りにして、普通であれば徒歩でたっぷり一日かかかる行程をわずか数時間で走り抜けたのである。一人の…

「彩紋家事件 前編 極上マジックサーカス」 清涼院流水 講談社ノベルズ

長い。 JDCシリーズ・エピソード0・犯罪革命として「カーニバル」とか「ジョーカー」とかで散々予告してた彩紋家事件遂に刊行・・・です。犯罪革命です。十九ヶ月にわたって十九人の彩紋家が死んでいく、とのことです。で、目次をみるとびっくり!下巻の予…

バカの壁  養老孟司 新潮新書

元東大の解剖学教授で脳と身体の人。なんかやけに流行ってるので。でも、他で言ってることと大して変わってないように思われるのです。あとバカあまり関係ないかも。バカの壁、というよりは"壁"について。ある一つの方向性を持つことによって生じる限界につ…

漢字と日本人  高島俊男  文春新書

「はじめてわかる国語」で清水義範が”この年で一番おもしろかった”と書いてたので購入。前半では日本語が類縁のない特異な言語だということ(それ自体は珍しくはないそうだ)と、漢字を輸入してしまったという不幸について。後半は戦後の国語改革の「当用漢…

甲賀忍法帖  山田風太郎  角川文庫

〜三代目の後継者選びに苦悩する家康は、とある手段を採用する。それは、竹千代側には伊賀の精鋭忍者十人を立て、また国千代側には甲賀の精鋭忍者十人を立てて決闘を(以下略奇怪な忍者達の凄絶で哀れな死闘劇、ゴミのように散っていく精鋭たち。物語のスタ…

くの一忍法帖  山田風太郎  角川文庫

前に面白くても何も感想が書けないものがある、って言ったことがあったけども、その時は例がでなかった。まさにこれがそう。〜時は大阪夏の陣、当に大阪城が落ちる時、真田幸村配下の女忍者5人が秀頼の子供を身篭ったという。しかも彼女らは千姫の侍女とし…

ぼっけえ、きょうてえ  岩井志麻子 角川ホラー文庫

岡山が舞台の和物・村落・暗澹・情念・幻影・短編集。ホラー、とまとめるのは、まとめ過ぎてるようでちょっと気が引けます。四つのうち三つが貧農の北岡山(一つは瀬戸内の漁村)、恐らく明治〜大正時代での話。子潰し、忌み場”ツキノワ”、虎列刺(コレラ)…

ファラオの秘薬 古代エジプト植物誌 リズ・マニカ他 八坂書房

メモメモ。φ(.. )タイトルよりは副題がそのままの内容。 古代エジプトに使われていた薬草はどんなものだったのか、同じ処方だったのかを明らかにする。時代考証をやった結果、辞典のような読み物。 しかしまあ、そこにレタスと記してあったからといって現代…