悪童日記  アゴタ・クリストフ  ハヤカワepi文庫




ぐげ。凄まじい。




”ぼくらには、きわめて単純なルールがある。(略)ぼくらが記述するのは、あるがままの書物、ぼくらが見たこと、ぼくらが聞いたこと、ぼくらが実行したこと、でなければならない。”
→戦争(二次大戦・ハンガリーがモデル)により双子の「ぼくら」は「大きな町」から田舎町に疎開する。「魔女」と呼ばれる祖母に預けられた「ぼくら」は極限状態で生き延びる為の訓練をしながら、日記をつける。





※凄まじいなあ。2人の手記という小説なので、上のルールは全体を通してのルール。双子の感情は直接的には語られません。
※記されるのは双子が観察した出来事。極力平易で無装飾の文体で。
※戦争下、双子の環境は荒れ果てて行くけど、文章が簡素すぎて、語られる現実は戯画化ぎりぎり手前。むしろ詩的。
※小さな綻びからにじむ双子の人間性。ただ、双子にとっての”人間”性。強靭な。共鳴するにしても震えるにしても。
※大変だ。(こればっかり)
※→アマゾン 
 



!!!! !!!